先日里帰りしたときに、恩師に会った。

色々健康の話題になる中、「眼圧が高いと目医者で言われて、目薬をさしている。」という話題になった。

恩師は色々御自分で調べて、どうしたら眼圧が正常になるかを研究されたそうだ。ある書籍によれば、眼窩を囲む骨のあたりを指圧することで、高くなった眼圧を改善することが期待できるという。

眼窩(目玉を入れる骨のくぼみ)を構成する骨は、以下の赤い○で囲んだものになる。(下のイラストには載っていないが、あと口蓋骨も入る)

頭蓋骨(側面)

ちなみに、学生目線で。国試的に眼窩を構成する骨7つを暗記するには、ゴロがある。

今日、前工場長が涙した。

骨・頭骨・蓋骨・顎骨・形骨・骨・骨)

頭蓋骨は15種22個の骨で構成される。それら細かい骨のパーツはどのようにしてくっついているかというと、縫合というコラーゲンに富んだ線維性の連結がなされている。

「眼球を押さないよう、力の加減に気をつけながら無理しないようにして、成果が出たら是非教えてください。」とお話しした。

眼圧ってなに

眼圧は、房水の流れに深く関わっている。

房水とは、角膜や水晶体など、血管を持たない部分に酸素や栄養を与える役割がある。(涙とは違う)

房水は毛様体から出て、シュレム管(強膜静脈洞)へとながれ、静脈を通って血液と混じり、ゆくゆくは心臓へとかえってゆく。

もし、房水がうまく流れないと。

行き場を失った水分によって圧力が高まり、硝子体の下の網膜を圧迫することになる。これが本人の許容量を超えて長い期間続くと、場合によっては視神経に障害がでてしまう場合があるという。これが緑内障だ。

眼圧が高い=すぐに緑内障というわけではないし、眼圧の許容量はその人それぞれの瞳による。なので一概には言えないが、今までに比べて眼圧が高くなったというのであれば、房水の流れに不具合が生じているのだなと認識しておくことは大事だと思う。流れないのであれば、つまりをとりのぞきたい、流れをさらさらにしたいところだ。

東洋医学医的には目は肝のはたらきが関わってくる。余計なものを瀉すという意味で、行間(こうかん)に鍼をしたり、熱めのお灸をしたり、強めに指圧するのもいいのではと思う。

↓ 行間。足の親指と人差し指のあいだ。

また、目、ひいては頭部の血流改善を促し、よどみなく流れる効果を期待して、

目のまわりのツボを優しく押さえるのもいいと思う。

自分のお気に入りは魚腰、さんちく、太陽あたり。理由は眼球からある程度離れていて、その点他に比べて危なくないから。

恩師が読まれた書籍に書いてあった、眼窩を囲む骨の辺りを押すのも、これらのツボと通ずるところがあるのかもしれない。

また、東洋医学的に全身を考えてみると、流れがうまくいかないということは痰湿(よけいな水分・油分がからだに残っていること)も考えられるから、カロリーのある飲み物(ジュースやアルコールなど)や油を使った料理を控えるなども大事になってくると思う。

人生100年時代、教育の現場は引退された恩師だが、これからも元気に毎日を過ごしてもらえればと思う。

投稿者

かおり

2022年度末に22年間続けた職を辞し、鍼灸学科の学生になる。自然・健康・環境に即した医療や生き方を、東洋医学を通して学び中。