先週あたり、「ん?のどがちょっと変かも。」という晩があった。こんな日はお灸だ!

肺経の原穴、太淵と。

肺経の表裏である大腸経の滎穴、二間

滎穴は身熱をつかさどると言われていますから、炎症に効くことでしょう。どちらの経穴も、ちょっと熱めに、少し痕が残るくらいに施灸。

そして風門を温める。風門は背中なので自分でお灸はできないので、カイロを。

そして、葛根湯を煎じて、飲む。小鍋で煎じている間、部屋には薬草の匂いが立ちこめて、それだけで効きそうな気がしてくる。明日にはよくなっていますように。おやすみなさい。

そうして次の日起きてみると・・・・

「やった!もうなんともない♪風邪撃退!」となった。この、「痛い・・・かも・・・?」くらいの感覚をキャッチして、すぐに手を施し、無視しないようにするのが決め手なのだ。私は鍼灸学科生になってからもうすぐ2年、一度も風邪をひいていない。

しかし!

その後起きてきた娘が「のどいたい~。」と。

やられた!

自分を守って味方を守れず。

とりあえず学校は欠席させ、寝かせる。夜になると本格的に咳が出始め、あれよあれよという間に高熱が!私は娘の咳を火炎放射器のように浴びながら、世話をする。

「お灸で活性化した私の白血球が、どこまで頑張って抵抗し続けてくれるか・・・。」祈るような気持ちで数日。もちろんその間、娘にも施灸。背部の肺兪定喘に透熱灸。しかし、本格的に風邪になってしまってからだと、その後ヒュッと症状が引っ込むということは難しく、悪化しすぎないように一連の経過を辿るのを見守るしかない。幸い熱は一晩で平熱になり、まだ少々の咳が残る。

何事も、なってしまってからより、なる前に治す方が早いのだ。

そして娘の学校は学級閉鎖になり、学年閉鎖になり、終業式も行えず、保護者が学校まで全教科書及び荷物を取りに行く始末。

私はこの数日間予定されていたいくつかのイベントがキャンセルせざるを得なくなり、それを残念に思いつつも、「お灸で初動対応!THE・風邪編」が(自分に対しては)うまくいったことに感謝し、改めて東洋医学の素晴らしさをひしひしと感じているのでありました。

課題は、家族の異変をすぐに察知しての初動対応だな~。