一流スポーツ選手の未来の描き方はかなり具体的だ、という。

例えば「サッカー選手になれたらいいな。」では、なく、

「サッカー選手になる。それは今から5年後で、〇〇チームに入って背番号は10番をつけ、〇〇〇円稼ぐ。」といった感じに。それを、本田圭佑選手は卒業文集に書いていた。

 あ、私も書いてた。

 中学の卒業文集に。

 未来の私は東洋医学をやっている、というような趣旨のことを。

 15歳の中学生がなぜそんなことを!と気味が悪いようだが、幼少期から母の影響で家の中には東洋医学に関する本がたくさんあって、ちょっとした図書室のようだった。本好きな私がそれを手に取るのは自然な流れだったのだ。それにしてもよく書いたな~、そんなこと。ほとんど何も考えずに直感でサラサラ書いた覚えがある。

 その一方で、若いときは他に熱中することも見つけており、実際に進路を決めるときはそちらの可能性を広げたいとギラギラしていた。

 文集に書いたことがいつの間にか実現している、人生の秋。