前回記事の「舌診」投稿の後、姪っ子(4歳)の写真が携帯に送られてきた。

かわいいベロをべーっと出している。何でも「記事のイラストを見て興味を持ち、自分のベロはどうなんだか聞いてくれとせがむ。」のだという。

かわいい患者さんの要望にお応えして、舌色・舌形・苔色・苔質それぞれについての見解と健康上のアドバイスを送った。

小さな子どもが、自分の健康や東洋医学的なものに興味を持ってくれて嬉しい。

将来、自分の舌を見て

「わー、今日の舌苔は𧸐(じ)だわー。これは痰湿。食滞ね~。確かに胃が重たいし、きのう食べ過ぎたのねー。」とか判断できる若者が育ったらいいな、と思っている。

※𧸐→舌苔がねっとりと付着して剥離し難いもの

花粉症

私はスギ花粉症だ。

舌下免疫療法も試したり、アレルギー薬を飲んだりしていた時期もあったが、根本解決には至らず、今に至る。

かかりつけのドクターから勉強させていただいて、食生活に気をつけていたりするなかで、一時期のひどい状況は脱したかな・・・?と思うものの、やはり症状は未だある。

3日前だったと思うけど、もう本当に目も鼻もつらくてつらくて、「そうだ鍼をしてみよう。」と思い立った。

ネットで「花粉症に効くツボ」と検索すると目の症状は目のまわりのツボが、鼻の症状には鼻のまわりのツボが紹介されている。

まあこれらも効くのかもしれないけれど、まだ学校で顔への刺鍼は習っていないから、できないし。顔面部にはお灸もできないし。

実は、意外と思うかもしれないけれど、経穴の教科書には基本「これは○○の症状に効く」といった記述は無い。

じゃあどうやって治療穴をセレクトするのかというと、陰陽論や五行論、臓腑病症や経絡病症、経穴のカテゴリーごとの特性(各郄穴は急性症状に、各絡穴は慢性症状に、など)などの膨大な知識を背景に、患者さんに応じてオーダーメイドで考えるのだ。

ああ私もそんな風になりたい!

ということで、ネットに出ていたのとは別の方法でアプローチすることにする。

五愈穴・五行穴

十二経脈それぞれに、五愈穴・五行穴(①井穴②滎穴③愈穴④経穴⑤合穴) というものがある。

そしてそれぞれに司っている病症があり、

①井穴→心下満(心窩部の膨満感や緊張)

②滎穴→身熱

③愈穴→体重節痛

④経穴→喘咳寒熱

⑤合穴→逆気而泄(気が逆上してもらす)

ということだ。この、②滎穴の身熱に着目。

身熱=炎症=免疫の過剰な反応=アレルギー反応 と、ざっくり考えられないだろうか。

ということで、鼻がつらいのだから、五行色体表で鼻と同じく金行に属する肺経の滎穴「魚際」をセレクト。

あと、目がつらいのだから、五行色体表で目と同じく木行に属する肝経の滎穴「行間」をセレクト。おかわりして、木行に属する胆経の滎穴「侠渓」もセレクト。

抜鍼するとき、行間からはたらりと血が。あまりこういうことないんだけど、悪い血を出すと、症状が改善する話も聞いていたので、「これで少しは良くなるといいな」と期待する。

その日はすぐに花粉症が改善するでも無く、つらさに苦しみながら眠りにつき・・・。

次の日、雪が降っていたせいで花粉の飛散量が少なかったせいか少し症状が和らぎ・・・・。

その次の日、晴天ではあったけど目はかゆくない。鼻は少し、つまるかな?

そして今日、晴天のなか、屋外で過ごしても目もかゆくない、鼻水もくしゃみもでていないことに気づく。「あれ?今日は花粉飛んでないのかな?」そんなことないよね!

これが刺鍼のおかげなのか、天気によるものなのか、体調がたまたまよかっただけなのか、気分によるものなのか、分かりません。

でも、今の私は目もかゆくないし、鼻水も出ていない。うれしい。

こうして、自分のからだでどんどん実験&検証を行う日々です。