年末あたりから案を練っていた「足の太陽膀胱経 67穴」の暗記替え歌が完成した。

今回はオーストリアの作曲家、シューベルトの名曲「野ばら」で作ってみた。作詞はゲーテ。まさか作曲した約200年後、一日本人に中国発祥の経穴名が当てはめられて歌われるとは、お二方も全く考えていなかったであろう。

シューベルト先生、ゲーテ先生、ありがとうございます。

邪気が入ってゆく通路

膀胱経は、経穴が最多数の経脈。67穴もある。

「太陽」と名付けられている経脈は、体の後外側を通るという法則がある。陰陽論で言えば「陽」は「外側」。太陽経は一身の表を守っているのだという。そしてこの体の後外側は邪気が入ってゆく浅い通路であるという。邪気を入れたくないから、足の太陽膀胱経は67穴もあるのだそうだ。

風邪の初期症状は「太陽病」と言われており、12穴目の「風門」はまさに風邪(ふうじゃ)が出入りする門戸と言われている。

もし「ぞくぞく。あれ?もしかして風邪かな?」と思った時は、両肩甲骨上部の間を温めてみてほしい。貼るカイロが効果的だ。

正確には第2胸椎棘突起下縁の高さで、後正中線外方1.5寸。

でも、そんなこと気にしなくても、きっと(カイロなら)命中させられる。

これで、外邪(とくに風邪)の侵入を防ぐことができる。そういえば、母は知ってか知らずか、「風邪ひいたら、肩甲骨の間をあたためなさい。」と言っていた。その教えのおかげで、風邪を初期段階で食い止められたことはけっこうある。こじらせてしまう前、とにかく「あれ?」と思ったらすぐに温めることが大事である。

今年も、日々の何気ない気づきや発見を大事にしながら、勉強して得たことをアウトプットしていきたいと思う。

これを書いている今、大きな地震が能登半島で起きた。私の住まいも大きく揺れ、大変怖かった。現地の方のそれは比較にならないほどであろう。どうか被害が少しでも抑えられることを願うばかりだ。

当たり前の日常が何もなく過ぎてゆくことは、大変尊いことだと改めて感じる。

投稿者

かおり

2022年度末に22年間続けた職を辞し、鍼灸学科の学生になる。自然・健康・環境に即した医療や生き方を、東洋医学を通して学び中。